2017年3月1日より、
anoanoギャラリーは、当面休館となりました。

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西岡心平 インタビュー

Concept
_展示の構成はかなり思い切った形になりました。ギャラリーに足を運んで、ぜひ体感して頂きたいですね。この、水のイメージはどのようにして生まれたのですか。

水のイメージにずっと“生と死”があって、産まれる時は羊水に抱かれて産まれ、死んだ時も水葬がありますし、特に実際、海で溺れそうになったという2度の経験が自分の中でそのイメージを強くしているかもしれません。

_水に始まり、水に終わる。

はい。あとずっと写真にも生と死のようなものを感じていて、それは精神的な生と死というか、写真を通して生まれたり消えていったりする感情や思いってあるよなって。

_そこが水に対するイメージとリンクする。

そうですね。

_今回メインイメージになっている被写体の女性について聞かせてもらえますか。

2015年の夏、友人の紹介で知り合いました。はじめての撮影時、遠出するのは厳しいと言うので、彼女の地元の海や学生時代の通学路で撮ろうという話になって。はじめて会った日はお互いあまりちゃんと会話もできずに良くわからないまま撮影が始まって終わっていったんです。
それからしばらくの間はとくに連絡を取りあうわけでもなく、多分もう撮ることはないのかなと何となく思っていたんですね。
そんなある真夜中、彼女から数枚の画像が送られてきたんです。それは自らが自分自身を撮影した、いわゆる「自撮り」で。

_自撮りですか。

その自撮りがなんていうか、凄く変だったんですよ。良い意味で。変な感じがあるんですけど、本人はいたって真剣にやってる感じもある。面白いなあと。それでその場で「月一で撮らせてくれ」と連絡を送ったんです。

_(作品を観ながら)視線や佇まいに独特な、掴みどころのない雰囲気を感じます。彼女に対して特に気になっているところは?

自分に対して壁をつくっているのかなと感じるときもあれば、唐突にもの凄く距離感が近いときもあって、その距離感のとり方が面白いと思うし、ある種の危うさが出ていて、写真にもそれは反映されていると思う。色々なしがらみに縛られながらも自由でいようと藻掻いている感じもある。

_鑑賞者が水の中の彼女を掬い出すこともできるし、逆に水の中から「こっちにおいでよ」と呼ばれているようにも。水の中と外で関わらないということもあるでしょうし。水に流動性があるように、受け手によって多様に変化する展示ですね。

気の赴くまま自由に観ていただけたらと思います。

(聞き手: 後藤 海)

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